家賃の値下げ交渉をしたことありますか?
「家賃は1円でも安い方がいい!」
といって頑張って交渉しても、1円でも高く貸したい大家と対立してしまうだけで、交渉はうまくいきません。
家賃交渉する上で、次の2点を調べることで、交渉の成功確率をあげられます。
- 同じ物件が、過去にいくらで賃貸に出ていたのか?
- 同じ物件内で、すてに住んでいる人がいくらで借りているのか?
あまり知られていませんが、実は過去の募集状況はネットで簡単に調べることができます。
今回は、入居前でも入居中でもできる家賃交渉の方法について、図解を使ってご紹介します。
実際にアパート1棟で不動産経営をしている大家が、家賃交渉の秘訣をご紹介します。
家賃交渉のコツ!具体的な値下げ希望金額を提示しよう
家賃下げてください!1円でも安く!!
といって交渉しても、
- 500円安くすればいいのか?
- 5,000円安くしなければならないのか?
大家側に要望がまったく伝わってきません。
そのため、入居者さんの希望レベルがわからないため、なかなか交渉はうまくいきません。
そこで「〇〇円くらい下げてほしい」という、具体的な金額を決めて交渉することが肝心です。
いくらまで下げられる?値下げ交渉の金額(目安)
家賃交渉のブログ記事を読んでいると、「家賃の〇%程度を交渉の目安にしましょう!」と書かれている記事を散見します。
しかし、物件は1つとして同じものが存在しないので、「一律に〇%」を目安にするのはかなり乱暴なイメージがあります。
大家は家賃を決めるときに、
- 周辺の家賃相場の変動
- 現在の経営状況(空室が長期化してしまっているのか)
- 同じ物件内での家賃バランス(他の入居家賃とのバランス)
などを総合的に判断して決めています。
イメージとしては、
「空室が続いてしまっているので、少し家賃を下げて募集しよう」
「周辺の家賃相場がかなり上がってきているから、家賃をあげて募集しよう!」
といった感じで、大家は色々な状況に合わせて、家賃を上げたり、下げたりしています。
そこで「過去募集されていた家賃」を調べることで、その物件の相場感をつかむことができます。
過去の家賃を聞くなんて、できないよ~
と、お思いのアナタに、登録不要で、ネットで簡単に過去の募集家賃を調べる方法を図付きでくわしく解説します!
【登録不要!無料!】所要時間わずか1分!で過去の募集家賃の調べ方
過去の賃貸募集家賃は、LIFULL HOME’Sの不動産アーカイブで確認できます。
やり方はたったの3ステップですので、是非ご自身の住んでいる物件や借りたい物件で試してみてくださいね。
- LIFULL HOME’Sの不動産アーカイブにアクセスします。
- キーワード入力画面で、建物名や住所を入力します。
- お目当ての建物が見つかったら「賃貸掲載履歴」をみればOKです。
たとえば、六本木ヒルズD棟の賃貸推移をみる場合…
ここからは、具体例として六本木ヒルズの過去の賃貸掲載履歴を見てみましょう。
まずは「不動産アーカイブ」にアクセスし、「キーワードで絞り込む」の欄に「六本木ヒルズ」と入力します。
六本木ヒルズは、複数の建物がありますので、お目当ての物件を選びます。
今回は「六本木ヒルズレジデンスD棟」を例に説明します。
物件を選択したら、物件の詳細情報が出てきます。「賃貸掲載履歴」が出るまで、ずっと下にスクロールしていきます。
下の方にスクロールすると、「賃貸掲載履歴」が出てきます。
賃貸掲載履歴には、過去に募集されていた「期間」や「家賃」の情報をみることができます。
たとえば…
3階1K(40㎡)のお部屋の場合、21.9万円~28.9万円で募集されていたことがわかります。
2020年9月は21.9万円でしたが、2020年10月は24.9万円に、3万円も値上げされていますね。
周辺の家賃相場にあわせて価格変更する場合が多いですが、交渉の余地はありそうですよね。
このように、過去の募集家賃を調べることで、大家の考えがわかり交渉の目安にすることが可能です。
一方、過去の募集家賃や同じ建物内の価格から逸脱した金額での交渉は、他の入居者さんとの兼ね合いからも難しくなります。
「六本木ヒルズ」を例にしましたが、HOME’Sに掲載されたことのあるマンションやアパートであれば、同じ方法で調べることができます!
カンタンに調べられますので、ぜひ気になる物件の家賃を調べてみてくださいね。
スポンサーリンク希望家賃を伝えて、実際に交渉してみよう!
入居前と入居後では、交渉の内容も少し変わります。それぞれの場合の交渉ポイントを解説します。
入居申込み前:入居の意思があることを伝えて、前向きな交渉をしましょう
入居の申込前の家賃交渉では、入居の意思があることを賃貸仲介業者に伝え、
「○○円でしたら、すぐに入居申し込みをします!」
と、断言して伝えることで、賃貸仲介業者も大家に交渉しやすくなります。
逆に、値段交渉をお願いして、せっかく家賃を下げてくれたのに「もう少し考えます」と言われてしまうと、賃貸仲介業者の立場がなくなってしまいます。
賃貸仲介業者さんに「このお客さんは値段交渉をしても、申し込みをしてくれない」と思われてしまうと、次回以降の値下げ交渉をまともにやってもらえなくなります。
家賃交渉は本当に入居したい物件だけにお願いするようにしましょう。
家賃交渉が上手くいかなかったら…設備について交渉をしてみるのもアリ!
家賃は他のお部屋とのバランスとの兼ね合いもあり、希望通りに交渉が成立しないことも多いです。
そんなときは、家賃以外について交渉するという方法もあります。
たとえば…
- モデルルーム用に置いてある家具をそのまま使わせてもらえないか?
- (10年以上前の)古いエアコンを新しい物に交換してもらえないか?
- クリーニング費用を免除してもらえないか?
など、交渉してみる価値はあります。
私たちは、内見時のお部屋についていた「レースカーテン」をもらったことがあります!
窓のサイズにピッタリ合ったカーテンだったので、助かりました♪
入居中:今後も住む予定があることを伝え、大家のメリットを提示しよう
すでに契約をしていて、入居していたとしても、家賃交渉はできます。
家賃交渉のタイミングは、更新の時期が一番ベストです。
なぜなら…
- すでに何年か住んでおり、トラブルがない実績がある
- 退去されると、部屋のクリーニング等をしなければならず、一定期間空室になるリスクがある
退去されて次の入居者が入るまで、少なくとも1ヵ月位は空室になります。
そのため、少し値下げをしても、そのまま入居してもらった方がよいと判断するケースが多いです。
そこで、管理会社に次のように伝えて、交渉してもらいましょう!
- 学生なので、あと2年間は住む予定なので、家賃を〇〇円に下げてもらえませんか?
- 転勤のない部署なので、家賃を〇〇円にしてもらえたら、しばらくは住む予定です。
というように、大家側にもメリットを伝えてあげることで、
さらに2年住んでもらえるなら、空室になるよりも少し家賃を下げてもそのまま住んでもらった方がいいな
と、大家に思わせることができます。
こんな交渉はNG!入居前の交渉では入居を断られることも…
家賃の値下げ交渉は、あくまで「交渉」です。
交渉ごとですので、必ずしも希望が通るわけではなりません。
たとえば…
- (周辺の相場よりも)家賃が高いから値下げしてほしい!
- (他の物件と比べて)設備や立地が劣っているから値下げしてほしい!
- 現在の住居が〇月までなので、その間フリーレント(家賃無料)にしてほしい!
というように、さまざまなことをいう方がいらっしゃいます。
お願いするのは自由ですし、もしかすると大家の状況によっては応じることもあるでしょう。
しかし、大家が承諾しなければ、いくら交渉を続けても、家賃を下げてくれません。
大家から断られているにもかかわらず、あまりにも強引にしつこくムリな価格交渉を続けてしまうと…
「入居後も何かと文句をつけてきそう」=「悪質なクレーマー」
だと思われてしまい、入居を断られてしまう恐れがあります。
私たち大家は、入居者さんに数年間快適な居住環境を提供したいと思っています。
1人のクレーマーがいると、他の入居者さんたちの居住環境も壊しかねないため、トラブルが起きそうな人の入居は極力避けるようにしています。
入居前に強引な交渉をされたら、ていよくお断りしてますね。
入居者さんにとっては、「家賃が安ければ、安いほどよい!」と思われがちですが、適正な家賃をいただくことで…
- 物件のメンテナンスがしっかりできる
- 良い入居者が多く、隣人トラブルが少ない
といったメリットがあることが多いです。
値下げ交渉に力を入れすぎて、
せっかく気に入った物件なのに、他の人に申し込みをされてしまった!
ということがないように、交渉はほどほどにしてくださいね。
引っ越した方がトータルでは安くなる場合も…!?
過去の家賃や周辺状況によっては、引っ越しして違う家に住むという選択肢も出てきます。
でも、引っ越し費用って高いんじゃない??
と思いますよね。
しかし、引っ越し費用は時期や業者によって、数万円変わることもザラにあります。
新しい家が正式に決まっていなくても、大手引っ越し業者の「無料一括見積もり」をすれば、引っ越しの相場がわかります。
私たちが利用した時は繁忙期でしたが、お見積りをした後のしつこい営業電話もありませんでした。
引っ越しは、業者や日程によって数万円が変わるので、一括比較が便利です
引っ越し先が正式に決まっていなくても見積はできます。
無料ですし、相場を知るには便利です♪
まとめ:過去家賃を参考に「適度に」交渉しよう!
家賃の交渉時には、
〇〇円くらい下がったいいな
という目標金額を決めておくと交渉がしやすいです。
家賃の目標金額は、同じ物件の過去に募集されていた家賃が参考になります。
過去家賃は1分程あればすぐに調べられるので、ぜひ確認してみてくださいね。
家賃交渉とあわせて、引っ越し見積もりをしておくのをお忘れなく!
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